・くぐりぬけてみれば
そこは いつもの空だった
きっかけは
とても簡単なことだった
僕が僕であるための
方法は
たった一つだけだった
すべてを許して
すべてを任せて
もう一度
はじめから
答えはすべて
そこにあった
僕だけの
僕にしか分からない
大切な
とても大切な
大切なこと
くぐりぬけてみれば
そこは いつもの空だった
何も変わらない
いつもの空だった
そこは いつもの空だった
きっかけは
とても簡単なことだった
僕が僕であるための
方法は
たった一つだけだった
すべてを許して
すべてを任せて
もう一度
はじめから
答えはすべて
そこにあった
僕だけの
僕にしか分からない
大切な
とても大切な
大切なこと
くぐりぬけてみれば
そこは いつもの空だった
何も変わらない
いつもの空だった
・それでも僕は歩き続けました。
風が強く何も見えない日
屋根裏部屋で
一冊の本を見つけた僕は
ご飯も食べずに
ローソクの灯かりが消えるまで
本を読んでいました
あれから何年経つのでしょうか
僕も大人になったと思います
だけどなんだかつまらないような
そんな気がしています
僕の夢は現実から離れすぎていて
相手にはしてくれなくて
泣き出したかったけど
ぐっとこらえて
じっと空を見て
もう無理かなと
思ってしまうときもあるけれど
それでも
それでも
僕は歩き続けました。
風が強く何も見えない日
屋根裏部屋で
一冊の本を見つけた僕は
ご飯も食べずに
ローソクの灯かりが消えるまで
本を読んでいました
あれから何年経つのでしょうか
僕も大人になったと思います
だけどなんだかつまらないような
そんな気がしています
僕の夢は現実から離れすぎていて
相手にはしてくれなくて
泣き出したかったけど
ぐっとこらえて
じっと空を見て
もう無理かなと
思ってしまうときもあるけれど
それでも
それでも
僕は歩き続けました。
・暑い夏の日の午後
自転車で 公園まで走った
いつものベンチで 昼寝でもしよう
自動販売機で
お気に入りのジュースを買って
下手くそな口笛で
覚えたての歌を奏でながら
ジグザグに自転車を走らせて
すぐ右の角を 曲がると
そこは僕の秘密基地
遠くのほうから
人の声が聞こえてくるけれど
ここには誰もいない
僕だけだ
セミの声が 涼しさを届けてくれるから
僕は ここが一番好きなんだ
自転車で 公園まで走った
いつものベンチで 昼寝でもしよう
自動販売機で
お気に入りのジュースを買って
下手くそな口笛で
覚えたての歌を奏でながら
ジグザグに自転車を走らせて
すぐ右の角を 曲がると
そこは僕の秘密基地
遠くのほうから
人の声が聞こえてくるけれど
ここには誰もいない
僕だけだ
セミの声が 涼しさを届けてくれるから
僕は ここが一番好きなんだ
・山積みの本の中 埋もれながら
気がつくと 空が紫色に染まっていた
ビルの灯かりが薄くなって
静かだった森の中から 鳥のさえずり
見下ろすと 街はもう動いている
急ぎ足で歩く人
今日もまた 昨日と同じ繰り返し
忙しく 騒がしく
片隅で泣いている 少女の影が
少しずつ見えなくなって
気がつくと
何もなかったかのように
消えている
飲みかけのコーヒー 一気に飲んで
窓を見た
静かに朝がやってきた
少しだけ
この街が好きになった
気がつくと 空が紫色に染まっていた
ビルの灯かりが薄くなって
静かだった森の中から 鳥のさえずり
見下ろすと 街はもう動いている
急ぎ足で歩く人
今日もまた 昨日と同じ繰り返し
忙しく 騒がしく
片隅で泣いている 少女の影が
少しずつ見えなくなって
気がつくと
何もなかったかのように
消えている
飲みかけのコーヒー 一気に飲んで
窓を見た
静かに朝がやってきた
少しだけ
この街が好きになった
・空を見た
一人泣いた
ずっと
だけど涙はかれなかった
悔しかった
太陽が笑ってた
こんなことでと
笑ってた
あいつが来た
とぼけた顔して
そっと
近づいて何も言わず
嬉しかった
太陽が笑ってた
どってことないさと
笑ってた
過ぎてったあの日
今度来るときは
笑ってるだろう
一人泣いた
ずっと
だけど涙はかれなかった
悔しかった
太陽が笑ってた
こんなことでと
笑ってた
あいつが来た
とぼけた顔して
そっと
近づいて何も言わず
嬉しかった
太陽が笑ってた
どってことないさと
笑ってた
過ぎてったあの日
今度来るときは
笑ってるだろう
・口笛 空は青
どこまでも どこまでも
耳をすますと 懐かしい歌 やって来る
優しいね 風は 嬉しいね 毎日は
子供の頃 上手くできなくて
一人 布団の中で泣いていた
お気に入りの歌を 得意げに 僕の横で
口笛 ずるいよ神様は
そんな事思っていた
あの日からもう
口笛 空は青
どこまでも どこまでも
耳をすますと 懐かしい歌 やって来る
優しいね 風は 嬉しいね 毎日は
どこまでも どこまでも
耳をすますと 懐かしい歌 やって来る
優しいね 風は 嬉しいね 毎日は
子供の頃 上手くできなくて
一人 布団の中で泣いていた
お気に入りの歌を 得意げに 僕の横で
口笛 ずるいよ神様は
そんな事思っていた
あの日からもう
口笛 空は青
どこまでも どこまでも
耳をすますと 懐かしい歌 やって来る
優しいね 風は 嬉しいね 毎日は
・僕は誰だろう
どこへ行くんだろう
このまま
折り紙の鶴になって
見知らぬ人の手の上で
羽ばたけず
色褪せて
どうしてだろう
こんなにも夢があるのに
どうしてだろう
こんなにも憧れているのに
遠くなる
離れてく
今日もまた遠くなって
今日もまた別の道
選んでは繰り返し
僕は誰だろう
どこへ行くんだろう
どこへ行くんだろう
このまま
折り紙の鶴になって
見知らぬ人の手の上で
羽ばたけず
色褪せて
どうしてだろう
こんなにも夢があるのに
どうしてだろう
こんなにも憧れているのに
遠くなる
離れてく
今日もまた遠くなって
今日もまた別の道
選んでは繰り返し
僕は誰だろう
どこへ行くんだろう
・あの日僕は一人
海の音を聴いていた
あの日僕は一人
沈む夕日を見送っていた
何もできなくて
何もできなくて
たった一つのもの
守れなくて
夏が来ると
いつも僕は
ここへ来る
あの日が
もう一度来ないことを
願いながら
僕はまたここへ来る
海の音を聴いていた
あの日僕は一人
沈む夕日を見送っていた
何もできなくて
何もできなくて
たった一つのもの
守れなくて
夏が来ると
いつも僕は
ここへ来る
あの日が
もう一度来ないことを
願いながら
僕はまたここへ来る
・いつも夢を見ては
背中の翼をばたつかせ
ただ空を見つめていた
本当は空を飛びたいのに
本当は夢をつかみたいのに
落ちるのが恐くて
叶わないのが恐くて
いつも飛べずにいた
いつのまにか背中の翼も消えて
僕は夢を忘れてしまった
いつも流れの中で生きてきた
心の奥だけで
想い押さえて
あの日僕は鳥を見た
どこまでも高く空を舞う鳥を
そいつはどうやら
僕が見ている水平線のずっと向こうから
たった一人
ボロボロになってやって来たらしい
そしてまた
青い羽だけ残して消えてった
空を追い駆けてみたくなった
夢を見てみたくなった
空を見上げてみたくなった
今度は飛び出すために
今度は夢つかむために
背中の翼をばたつかせ
ただ空を見つめていた
本当は空を飛びたいのに
本当は夢をつかみたいのに
落ちるのが恐くて
叶わないのが恐くて
いつも飛べずにいた
いつのまにか背中の翼も消えて
僕は夢を忘れてしまった
いつも流れの中で生きてきた
心の奥だけで
想い押さえて
あの日僕は鳥を見た
どこまでも高く空を舞う鳥を
そいつはどうやら
僕が見ている水平線のずっと向こうから
たった一人
ボロボロになってやって来たらしい
そしてまた
青い羽だけ残して消えてった
空を追い駆けてみたくなった
夢を見てみたくなった
空を見上げてみたくなった
今度は飛び出すために
今度は夢つかむために
・古ぼけた校舎の裏に僕らの秘密の場所がある
子供の頃映画で見たタイムマシーンを作ろうと
いろんな時計とがらくた集めて
こっそり家を抜け出して
誰にも気づかれないように作っていた
僕の仕事は
時計集めと見張り役
眠たい目をこすりながら綺麗な星を眺めていた
静かな夜に時計の音だけが響いていた
ある日
僕らはタイムマシーンに乗って
いろんな旅をした
百年前の昔の人を驚かせてみたり
未来の僕の彼女をさらってみたり
気がつくと
僕らは朝日に包まれていた
あの日の不思議な出来事は夢だったのか
僕らには分からない
けれど
時々僕らはここへ来て
あの日のようにはしゃいでいる
子供の頃映画で見たタイムマシーンを作ろうと
いろんな時計とがらくた集めて
こっそり家を抜け出して
誰にも気づかれないように作っていた
僕の仕事は
時計集めと見張り役
眠たい目をこすりながら綺麗な星を眺めていた
静かな夜に時計の音だけが響いていた
ある日
僕らはタイムマシーンに乗って
いろんな旅をした
百年前の昔の人を驚かせてみたり
未来の僕の彼女をさらってみたり
気がつくと
僕らは朝日に包まれていた
あの日の不思議な出来事は夢だったのか
僕らには分からない
けれど
時々僕らはここへ来て
あの日のようにはしゃいでいる
・君は覚えているだろうか
あの日 たった一人でこの道を歩いてきた事を
君は感じているだろうか
あの日 温かい風がそっと横切っていったのを
君は今
あの日のように 歩き出そうとしている
君はまた
あの日のように 風を感じようとしている
君は見えているだろうか
これから
たった一人で歩いていく道の終わりを
君は気づいているだろうか
これから
温かい風がそっと横切っていくのを
君はこれから
あの日のように ゆっくりと歩いていく
君はこれから
あの日のように 素直に風を感じていく
君はまた忘れてしまうのだろうか
温かい風と僕たちのことを…
あの日 たった一人でこの道を歩いてきた事を
君は感じているだろうか
あの日 温かい風がそっと横切っていったのを
君は今
あの日のように 歩き出そうとしている
君はまた
あの日のように 風を感じようとしている
君は見えているだろうか
これから
たった一人で歩いていく道の終わりを
君は気づいているだろうか
これから
温かい風がそっと横切っていくのを
君はこれから
あの日のように ゆっくりと歩いていく
君はこれから
あの日のように 素直に風を感じていく
君はまた忘れてしまうのだろうか
温かい風と僕たちのことを…
・言葉じゃないと
思っていたけど
言葉じゃないと
ダメなんだ
誰でもいいと
思っていたけど
僕じゃなきゃ
ダメなんだ
分からないことも
いつか
必ず分かるから
やっぱり
諦めちゃ
駄目なんだ
笑わなきゃ
ダメなんだ
思っていたけど
言葉じゃないと
ダメなんだ
誰でもいいと
思っていたけど
僕じゃなきゃ
ダメなんだ
分からないことも
いつか
必ず分かるから
やっぱり
諦めちゃ
駄目なんだ
笑わなきゃ
ダメなんだ
・あなたは何を 信じているのですか
あなたは今 何がしたいのですか
水平線を見たことがありますか
とても綺麗ですよ
地平線を見つけたことがありますか
なんだか元気になりますよ
空を飛びたいと思ったことがありますか
海の上を歩きたいと思ったことがありますか
今でも僕は 子供の頃の夢を覚えています
今でも僕は あの頃と変わっていないような気がします
大人って疲れませんか
誰かの真似していきるのは楽しいですか
嘘をつくのが好きなんですか
やっぱり僕は
いつまでも子供のままなのでしょうか
あなたには好きな人がいますか
あなたには好きな事がありますか
あなたは愛されていますか
あなたは愛していますか
今僕は 幸せです
今僕は 元気です
今のあなたはどうですか
幸せですか
元気ですか
あなたは今 何がしたいのですか
水平線を見たことがありますか
とても綺麗ですよ
地平線を見つけたことがありますか
なんだか元気になりますよ
空を飛びたいと思ったことがありますか
海の上を歩きたいと思ったことがありますか
今でも僕は 子供の頃の夢を覚えています
今でも僕は あの頃と変わっていないような気がします
大人って疲れませんか
誰かの真似していきるのは楽しいですか
嘘をつくのが好きなんですか
やっぱり僕は
いつまでも子供のままなのでしょうか
あなたには好きな人がいますか
あなたには好きな事がありますか
あなたは愛されていますか
あなたは愛していますか
今僕は 幸せです
今僕は 元気です
今のあなたはどうですか
幸せですか
元気ですか
・夜空を見上げた
ただ 星だけが
何もなかったように 輝いていた
それは
一万年も昔の世界から
とても長い時代を
一瞬のうちに
飛び越えてやってきた
不思議な光たちだった
何も知らないような顔をして
現在をただ 沈黙のまま見つめている
けれど
いつも心に何かを残して
いつも心に何かを伝えて
静かに 朝もやの中消えていく
そしてまた
優しいような 悲しいような
光で闇の中 天使のように
さまよい続ける
一万年前
ここで何が起きたか
僕は知らない
一万年前
ここに誰がいたのか
僕は知らない
けれど
現在ここで 何をするのか
僕は知っている
現在ここで 誰といるのか
僕は知っている
そしてきっと
一万年後
僕と同じように 空を見上げる
人がいるだろう
そしてまた
遠い未来を 夢見るだろう
ただ 星だけが
何もなかったように 輝いていた
それは
一万年も昔の世界から
とても長い時代を
一瞬のうちに
飛び越えてやってきた
不思議な光たちだった
何も知らないような顔をして
現在をただ 沈黙のまま見つめている
けれど
いつも心に何かを残して
いつも心に何かを伝えて
静かに 朝もやの中消えていく
そしてまた
優しいような 悲しいような
光で闇の中 天使のように
さまよい続ける
一万年前
ここで何が起きたか
僕は知らない
一万年前
ここに誰がいたのか
僕は知らない
けれど
現在ここで 何をするのか
僕は知っている
現在ここで 誰といるのか
僕は知っている
そしてきっと
一万年後
僕と同じように 空を見上げる
人がいるだろう
そしてまた
遠い未来を 夢見るだろう
・昨夜夢を見た
風の中をただ一人歩き
誰もいない草原に一人立っていた
光の中から誰かが手招きしている
歩こうとすると
邪魔されて
早くおいでよと
手招きしながら
どんどん遠くなっていく
すべてはそこから始まった
あの日ついた嘘から始まった
戻りたくても戻れない
進みたくても進めない
そしてまた
一つ嘘をつく
風の中をただ一人歩き
誰もいない草原に一人立っていた
光の中から誰かが手招きしている
歩こうとすると
邪魔されて
早くおいでよと
手招きしながら
どんどん遠くなっていく
すべてはそこから始まった
あの日ついた嘘から始まった
戻りたくても戻れない
進みたくても進めない
そしてまた
一つ嘘をつく
・今だから言えそうな
今だからやれそうな
そんな
気がした
たいしたことじゃないけれど
ほんのちっぽけなことだけど
すごく大事な
気がしていた
今日ここにいるのは
当たり前のことだけど
今ここにいるのは
何千万分の一の確率で起こる
奇跡だと思う
だから
今を生きていくのに
悔いはない
今を生きていくのに
迷いはない
ほんの一瞬から始まる
奇跡の中の
ほんの一部分にしかすぎないから
今を生きているのは
不思議じゃない
今だからやれそうな
そんな
気がした
たいしたことじゃないけれど
ほんのちっぽけなことだけど
すごく大事な
気がしていた
今日ここにいるのは
当たり前のことだけど
今ここにいるのは
何千万分の一の確率で起こる
奇跡だと思う
だから
今を生きていくのに
悔いはない
今を生きていくのに
迷いはない
ほんの一瞬から始まる
奇跡の中の
ほんの一部分にしかすぎないから
今を生きているのは
不思議じゃない
・光る風を見た
百年に一度
限られた人だけが見ることのできる
伝説の光る風を見た
砂漠の真ん中で
大きな音を立てながら
まっすぐに
すべてを
貫いて
どこまでも
気がつくと
光の中にいた
流れる滝のように
降り注ぐ
光の中にいた
それは
ほんの一瞬の出来事だった
動かない体を
貫いて
風の流星は
姿を消した
そして
僕がいた
百年に一度
限られた人だけが見ることのできる
伝説の光る風を見た
砂漠の真ん中で
大きな音を立てながら
まっすぐに
すべてを
貫いて
どこまでも
気がつくと
光の中にいた
流れる滝のように
降り注ぐ
光の中にいた
それは
ほんの一瞬の出来事だった
動かない体を
貫いて
風の流星は
姿を消した
そして
僕がいた
・時計の音だけが聞こえ
すべてが闇から光へと変わる
瞬間
どこからか
優しさが溢れ
悲しみを消していく
一瞬
地球の反対側にいる人の笑顔が見える
一瞬
地球の反対側にいる人の涙が見える
僕はこのほんの少しの瞬間を
いつからか
見つめ続けていた
知らぬまに水平線の向こうを
いつも
見つめていた
すべてが沈黙の中へと進み込み
すべてが沈黙の中へと迷い込む
気がつくと
時計の音だけが聞こえていた
明け方の瞬間
明け方の沈黙
すべてが闇から光へと変わる
瞬間
どこからか
優しさが溢れ
悲しみを消していく
一瞬
地球の反対側にいる人の笑顔が見える
一瞬
地球の反対側にいる人の涙が見える
僕はこのほんの少しの瞬間を
いつからか
見つめ続けていた
知らぬまに水平線の向こうを
いつも
見つめていた
すべてが沈黙の中へと進み込み
すべてが沈黙の中へと迷い込む
気がつくと
時計の音だけが聞こえていた
明け方の瞬間
明け方の沈黙
・今朝、僕は街の中を一人歩いていた。
寂しい瞳をしている人とすれ違い
下を向いて歩いている人とぶつかり
悲しい顔をしている人と
同じ方向へ歩いていった。
彼らと同じ想いを胸にしながら
昨夜、僕は不思議な夢を見ていた。
誰もいない街の中
見上げた空は灰色で
風だけが静かに通りすぎていった。
僕は一人
その街の中にいた。
昔、僕は何も知らない無邪気な子供だった。
傷つくことを知らず
倒れることを知らず
振り返ることも知らない
ただ無邪気な
子供だった。
今の僕は
今朝出会った人と
同じ色をしているのだろうか
昨夜見た夢と
同じ場所に生きているのだろうか
ふと僕は
幼い頃に聞いたお話を思い出した。
どんなに今日がつらくても
人は明日があるから生きている
別の自分になりたいならば
陽が沈むのを待て
そして
陽が昇るのを見ろ
そうすれば
明日には別の自分になっている
たぶん僕は明日もここへ来るだろう。
今日とは違う人に会うために
今とは違う場所へ行くために
僕は明日もここへ来るだろう。
寂しい瞳をしている人とすれ違い
下を向いて歩いている人とぶつかり
悲しい顔をしている人と
同じ方向へ歩いていった。
彼らと同じ想いを胸にしながら
昨夜、僕は不思議な夢を見ていた。
誰もいない街の中
見上げた空は灰色で
風だけが静かに通りすぎていった。
僕は一人
その街の中にいた。
昔、僕は何も知らない無邪気な子供だった。
傷つくことを知らず
倒れることを知らず
振り返ることも知らない
ただ無邪気な
子供だった。
今の僕は
今朝出会った人と
同じ色をしているのだろうか
昨夜見た夢と
同じ場所に生きているのだろうか
ふと僕は
幼い頃に聞いたお話を思い出した。
どんなに今日がつらくても
人は明日があるから生きている
別の自分になりたいならば
陽が沈むのを待て
そして
陽が昇るのを見ろ
そうすれば
明日には別の自分になっている
たぶん僕は明日もここへ来るだろう。
今日とは違う人に会うために
今とは違う場所へ行くために
僕は明日もここへ来るだろう。
・子供の頃聴いたオルゴール
埃まみれの時計と一緒に出てきた
探していたわけじゃないけれど
忘れていたわけじゃないけれど
なんだか急に優しくなれた
オルゴールはあの日と変わらずネジを回しても
動かなかった
時計も相変わらず秒針が無いままだった
変わったのは僕だけだった
あの日僕は
オルゴールと時計を
暗い物置の一番奥に置いてきた
少年の心も一緒に
ふと、後ろから声がした
振り向くとあの日の僕が笑って
こっちを向いている気がした
なんだか急に優しくなれた
時々僕はここへ来て昔の僕と遊んでいる
忘れた優しさ取り戻すため
時々僕はあの日と同じ瞳をした子供になる
なくしそうな優しさしっかり受け止めるため
埃まみれの時計と一緒に出てきた
探していたわけじゃないけれど
忘れていたわけじゃないけれど
なんだか急に優しくなれた
オルゴールはあの日と変わらずネジを回しても
動かなかった
時計も相変わらず秒針が無いままだった
変わったのは僕だけだった
あの日僕は
オルゴールと時計を
暗い物置の一番奥に置いてきた
少年の心も一緒に
ふと、後ろから声がした
振り向くとあの日の僕が笑って
こっちを向いている気がした
なんだか急に優しくなれた
時々僕はここへ来て昔の僕と遊んでいる
忘れた優しさ取り戻すため
時々僕はあの日と同じ瞳をした子供になる
なくしそうな優しさしっかり受け止めるため